ÉPISODE 1共通点は“職人気質”…なコラボがスタート
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- サルボさんによるプロデュースのきっかけは?
- 菊川
- 夏に初めてリネンアンドデコールのタブロイドを発行したのですが、
それをお願いしたデザイナーの小橋太郎さんが
「料理のプロとエプロンを作ってみたら?」と。
それでサルボさんをご紹介して下さったんです。
- サルボ
- エプロンにはとても思い入れがあったので
「ぜひ、やりましょう」と。
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- そもそも、お互いのことはご存知だった?
- 菊川
- はい。私はかつてサルボさんの出版記念イベントに伺い、サインを頂いたことがありまして。料理本も愛用させて頂いています。
- サルボ
- そうなんですってね?びっくりしました。
私はリネンアンドデコールさんのショールームが二子玉川にあった頃、一度伺って、ヘリンボーンのエプロンを購入したことがありました。
- 菊川
- よく覚えています!
- サルボ
- ほっこりしない、エレガントなリネンアイテムが揃うショップという印象で、
心に残る商品が多く、それ以来、ときどきH Pを拝見していました。
でも今回、いろいろお話を伺い、エレガントなだけでなく、
どんどん使い込んでいける商品なんだなと。
菊川さんが「とにかく使って下さい」と、ことあるごとに仰って。
使い手の立場をつねに考え、くり返し使うことを
前提にものづくりをされているのだなと。
エプロンは日々使う作業着。身につける人にとって心地よく、
使い勝手がいいこと、丈夫なことが大事です。
そしてお料理を作ることがさらに楽しくなってくだされば大変嬉しい、
と強く思います。
菊川さんのものづくりへのお考えは、私自身の仕事のあり方に
通ずるところがあります。
しかもこれだけこだわっているのに、値段も抑えられていて。
- 菊川
- そんなふうに思って頂けて嬉しい・・(泣)。
じつはサルボさんのインスタに、フランス・バスク地方のバスク織の
工場の写真がアップされているのを見て
「ものづくりに、興味を持ってくださる方なのかな?」と思ったのも
「ぜひお願いしたい」と思ったきっかけだったんです。
- サルボ
- 私は職人さんが大好き。自分のことも職人気質だと思っています。
毎年、料理教室の生徒さんなどをお連れして、主人とフランスを案内するツアーを開催しているのですが、その時にバスク織の 工場も案内しているんです。職人さんのものづくりを紹介したくて。
バスクで、今も手仕事で作っているところは、じつはとても少ないんです。
- 菊川
- そうなんですね・・・。
- サルボ
- そのバスク織でエプロンを作って販売したことがあります。
その前に1度、インドでエプロン作りを試みましたが諸事情で断念しまして。
バスク織のエプロンが初めての製作販売の経験でした。
その時はデザインのパターンが決まっていて、
丈の長さとかポケットをつけないなど
ディテールを指定するセミオーダー。
今回のように生地から作って、ゼロからデザインして・・・
というのは初めてです。
サルボさんが初めて販売した、白地に黄色とブルーのライン入りのバスク織エプロン
- 菊川
- 初回の打ち合わせでも、エプロンの機能的なことはもちろん、
生地の生産ロットのこととか、製品の最少生産個数のことまで
気にかけて下さって。
サルボさんの職人気質っぽさを垣間見た気がしました。
- サルボ
- 私も、菊川さんとお話しすればするほど、
ものづくりに対する思いと、職人さんたちに対するリスペクト、
そしてリネンへの愛が伝わってきまして。
妥協のない方だなと。
そこまでしなくても、うまく売っている方はたくさんいるのでは?
と思ったほど。
真剣に、真摯に作っていらっしゃるのがひしひしと伝わりました。
だから、お話もスッと進んだ。
- 菊川
- ほんと、打ち合わせがスムーズで。
6月10日に初めてお会いしたのですが、
約半年で販売まで漕ぎつけられました。
こんなにすんなり進むことって本当に珍しいんです。
- サルボ
- 私が思い描いている事をすぐに理解して下さり、
次の打ち合わせの時にはカタチになっていたから。
サンプルも何回も作って下さいましたし。
- 菊川
- お互いのものづくりに対するこだわりが一致していたのかも知れませんね。
職人気質ってところも(笑)。
次回 ÉPISODE 2「エプロンは生地づくりから」の配信は11月15日です。皆さまどうぞお楽しみに!
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