December, 2016
街では徐々にクリスマスムードが濃くなり、どこか気持ちも弾むこの季節。クリスマスの準備といえば、リースやツリーを飾るのが定番ですが、海外では、キャンドルに灯をともす光景がよく見られます。 「アドベント」という言葉をご存知の方はピンとくるかもしれません。アドベントとは、クリスマスの1ヶ月前の日曜日から始まる時期のことで、キリストの誕生を待ちわびる期間のことをいいます。 4本のキャンドルをセッティングし、4本目のキャンドルがついたとき、クリスマスが数日以内にくるように4週間前の日曜日から一週間ごとに1本ずつ灯をともしていくのです。今年は4本のキャンドルを用意してクリスマスまでの準備期間から日常を楽しんでみてはいかがでしょうか。
海外の街を歩いていると、窓から見える家の中の様子に心を奪われます。日本ではカーテンで隠してしまう室内をあえてオープンにして、外からも素敵に見えるようにデコレーションするお家がたくさんあります。そんな海外の部屋づくりにヒントをもらい、今年は、クリスマス気分を盛り上げてくれるペンダントリースを作ってみたいと思います。
―― 使う素材はあえてシンプルに
準備する道具は、植物を切るためのはさみ、つるをまとめるワイヤー(地巻線ブラウン#30)、天井から吊るす時に使うテグスの3点。
今回用意した素材は、左からリースのベースになる(a)ウンリュウヤナギ、飾り付けのアクセントになる(b)ヤシの実、銀色がかった色の葉が綺麗な(c)銀葉アカシアです。特徴のある枝やちょっとかわった実物を入れるだけで存在感がでるので素材はあえてシンプルに。リースの自重を軽くすることでテグスで簡単に天井から吊り下げ易くなります。
―― 楽しむことが一番!植物の個性を生かしたリースづくり
今回は90×90cmのテーブルの上にセットするためのリースを作るので、直径約60cmくらいになるように、5〜8本くらいのウンリュウヤナギをワイヤーでまとめていきます。正方形のテーブルには円型のリースをあわせるのも可愛いのですが、今回は多少のゆがみがあっても気にせず、わいわい楽しく作れるオーバル型のリースにしてみました。綺麗に作ろうとするのではなく、つるの表情を活かして自由にまとめることで植物の個性も楽しんでみてください。
―― オリジナルのペンダントリースを考える楽しみ
ベースが完成したところで、リースの片側にだけ(飾った時に上になる方)ワイヤーを使ってアカシアの葉をつけていきます。枝の根元が見えないように、葉を重ねて留めるのがコツです。全体にアカシアの葉が付いたら、反対側(飾った時に下になる方)に、ヤシの実でアクセントを付けていきます。ヤシの実は、ベースになっているウンリュウヤナギの枝と枝の間に差し込める長さにカットし、表情をつけたい部分にワイヤーで固定していきます。ヤシの実以外でも、実がついた物であれば雰囲気を出すことができるので、お気に入りの植物を使って、オリジナルのアレンジを楽しんでみてください。
―― 落ち着きのあるグレーグラデーションでテーブルセッティング
ペンダントリースにあわせるクリスマスのテーブルは、リネンとキャンドルをグレーのグラデーションで統一して洗練された印象にまとめました。もみの枝を短くカットしてヤシの実を差し込みながら置き、キャンドルと一緒に飾るだけでクリスマスムードに。キラキラ輝くパーツのついたナプキンリングは細いワイヤーを好きな形に動かして華やかさを出します。仕上げはオーナメントやトナカイなど自分らしいパーツを添えて楽しいテーブルを演出してみてください。
―― 華やかなテーブルに話も弾む、1年に一度の特別な時間
ペンダントリースはあまり高い場所に吊るすとバランスが悪いので、テーブルから約70cmの高さにくるように天井からテグスで吊るします。平行を気にしながら3カ所からテグスをのばすとよいでしょう。
4本目のキャンドルに灯りをともすころには、クリスマスデコレーションの完成です。自分の手で作った空間のなかで過ごす時間は格別。お友達や家族と素敵なクリスマスをお楽しみください。